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社会の課題への想い×多様な人々を結ぶ情報技術

「見守る側」と「見守られる側」を
つなぐ
コミュニケーション

近年急速に患者数が増え、私たちにとって身近な病気になりつつあるうつ病。このうつ病の早期改善において重要となるのが、介護者となる家族とのコミュニケーションだ。うつ病などの精神疾患では、患者が予期せぬ言動を引き起こすことが知られ、家族は上手に対処する必要がある。NTT研究所が開発した「みまもメイト」は、このような家族の介護活動を支援する介護記録アプリである。「見守る側」と「見守られる側」をつなぐICTツールとして、家族とうつ病患者とのコミュニケーションの改善に貢献している。

患者と家族のコミュニケーションに
循環をもたらす

うつ病をはじめとする精神疾患は、患者本人ばかりでなく、介護する家族にも大きな負担をかけることが多くある。しかし、家族は、病気に関する偏見などから第三者に相談することを避ける傾向があり、また、自分たちに合った適切な情報を収集することも容易ではなく、孤立しがちである。
「みまもメイト」は、このような家族を支援する介護記録アプリだ。開発に携わった山下直美はその特徴を次のように話す。
「最近の健康管理アプリには、AIやIoTといった最新の技術を使って、患者の健康状態を事細かにトラッキングするものが多く見られます。しかし、『みまもメイト』では、あえて“ローテク”を用いて、患者と家族とのコミュニケーションに良い循環をもたらすようにしています」
「みまもメイト」は、「記録」と「振り返り」の二つのセクションによって構成されている。家族は一日1回、患者の病状や言動に加えて、自身の言動や介護活動などを記録する。振り返りセクションでは、こうして蓄積された情報がわかりやすくチャート化される。
家族は、毎日記録することによって、患者の気分や行動により気配りするようになる。また、それらを振り返ることよって、患者の状況の変化パターンを見出せることが増えてくる。それまで予期できなかった患者の言動を理解・納得することにもつながり、患者と家族との適切なコミュニケーションづくりの手助けになるわけだ。

多様な人たちがもっと歩み寄るための
情報技術

「これまでうつ病の研究というと、患者本人に焦点を当てたものがほとんど。しかし、患者が上手く社会に復帰できるようになるためには、患者本人ばかりでなく、家族をはじめ周りの人たちがもっと患者に歩み寄ることも必要だと思うのです」
山下は、研究に取り組み始めた理由をこのように語る。独自にうつ病の知見を深めるとともに、患者や家族にインタビューして集めた生の声を研究に活かしてきた。そうして結実した成果がICTツールの「みまもメイト」であり、現在はNPOを通じて数多くの家族に提供している。
「『みまもメイト』を利用している患者や家族にインタビューしていると、私たちが想像もしていなかったようなコミュニケーションの変化を聞いて驚くことがよくあります。」
「みまもメイト」は現在、うつ病ばかりでなく統合失調症や認知症への応用も進めている。今後少子高齢化など社会の変化とともに、このような「見守る側」と「見守られる側」をつなぐICTツールの必要性はさらに高まっていくはずだ。「本人が周囲に合わせることを当たり前と考えるのではなく、周りの人たちがもっと歩み寄る。この気持ちこそがダイバーシティの本質ではないか」と山下は話す。この社会への想いを命題に、山下の研究は「みまもメイト」ばかりでなく、インクルージョンを支援する多様な領域に広がりつつある。

インクルージョンの本質を考え続ける

私がこの研究に取り組み始めたのは2014年頃のこと。当時、新しい研究テーマを模索していて、情報技術を使って人々の豊かな生活にもっと直接結びつくような研究にチャレンジしてみたいと思っていたのです。そこで自分なりに社会的なニュースをいろいろ調べてみました。中でも強く関心を抱いたのが、その頃急増して身近な病気になりつつあったうつ病でした。
私は現在、この「みまもメイト」をはじめ、多様性をお互いに受け入れ合うインクルージョンを支援する研究に取り組んでいます。これらの研究では、多様性を認め合うとしながらも、ある基準を設定してその基準を満たせるように支援するものが多くみられます。しかし、私は、本質はそうではないと感じています。ある特定の人たちだけが一方的に周囲の人たちに合わせるのではなく、多様な人たちが少しずつ歩み寄り、周りの人たちを巻きこんで新しい変化を引き起こしていくことこそが重要ではないでしょうか。そして、そのために必要となるのがコミュニケーションです。
言うまでもなく、コミュニケーションは社会や生活の基本です。だからこそ、情報技術ができることは限りなくあると感じています。NTTに入社したての頃、先輩の研究員から「情報技術には社会を動かす力がある」と言われて半信半疑でしたが、現在はその可能性を肌で感じ始めています。若い研究員たちとも一緒になって、時代に流されるのではなく、時代をつくっていくような研究に取り組んでいきたいと思っています。

コミュニケーション科学基礎研究所 山下 直美 2001年入社
2人の子どもを育て、これまで2回にわたって産休・育休を取得。普段の研究を離れて新たな勉強に取り組めた期間でもあり、研究者として視野を広げる貴重な転機になったと感じている。NTT研究所は研究所としての雰囲気もオープンで、女性研究者にとっても恵まれた環境があると感じている。

※社員の所属組織などは取材時のものです。

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